投票率

2012.11.17
丹波春秋

 今日、丹波市長・市議会議員選挙が投開票される。今回の選挙は当初、いずれも無投票が予想されるほどの低調ぶりだった。巷では、「無投票で終わらせてはならない」という声がささやかれるものの、出馬の動きが見られなかった。▼弊紙丹波市版でも11月4日付のトップ記事で「ともに無投票の可能性も」との見出しで報じ、なぜ低調なのかを探った。その中に「おらがムラから」の思いが薄まったのが、一因だとある。確かにそうだろう。町議選の場合のムラは集落であり、身近な世界だが、市議選となると、ムラの単位は校区へと広がり、やや縁遠い世界になる。▼地域エゴの助長につながる「ムラ型選挙」からの脱却がかねてから言われていたが、町議選から市議選へと選挙エリアが広がったことでムラ型選挙が弱まったのかもしれない。ムラ型選挙にくさびを打ち込んだのが、市民意識の成熟ならば申し分ないのだが、それはいかがか。▼両選挙は結局、告示近くになって名乗りを上げる人物が現われ、選挙戦へとなだれこんだ。4年に1回、市民がこぞって地方行政を見直し、考える機会が確保された。歓迎すべきことだ。▼先の記事で「市民に蔓延する政治的無関心」という表現がある。これが適切な表現だったかどうかは、今日の投票率が教えてくれるだろう。(Y)

 

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