地球の未来

2013.02.28
丹波春秋

 ロシアに落ちた隕石のニュースには驚いた。10メートルほどの隕石が爆発しながら突入した衝撃波で、あれだけの被害。東京―大阪間だったら、大震災級だったろう。▼すぐ思い起こしたのは、6500万年前にメキシコのユカタン半島に落下し、恐竜を絶滅させたと言われる直径10の巨大隕石。すさまじい塵、ガスが太陽の光を遮って地球を冷やし、「変温性」の恐竜は対応できなかった。ネズミのように這い回っていた哺乳類がそこから繁栄を始める。▼地球のある太陽系は「天の川銀河」の中を2000万年の周期で回転している。無数の彗星がひしめく地帯を通る時期が来れば、相当高い確率で巨大隕石にぶつかるという。▼そんな遠い先でなくても、5万年後に来る氷河期には、赤道付近まで凍りつくらしい。これは目下大問題の「温暖化」とは別の話だ。原人以来と計算して700万年経過した人類の行く末には、かように幾多の危機が待ち構えている。今後果たして、恐竜の記録1億7000万年にたどりつけようか。▼小学生の頃観たSF映画「地球最後の日」では、巨大隕石の衝突寸前に人類はロケットで新しい星に脱出していった。科学技術が超高度に発達すれば、見事に解決できるやも知れぬが、地球はそれまで持つか。先にしなければならないことは、まだまだある。(E)

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