消防庁長官表彰受ける 池田一雄さん

2003.03.27
たんばのひと

 地域消防での長年の功績を称え、 「消防庁長官表彰功労章」 を受章した柏原町消防団長。 今年度の受章者は、 県下では2人、 全国では170人で柏原町では初めて。 1967年に入団。 93年から団長を務め、 5期9年目。 6分団260人を率いる。 丹波ブロックの代表として、 県消防協会副会長も兼任する。


 「消防団OBや現役のみなさんの推薦で団長をさせてもらっている。 章は一人でもらったものではなく、 1市6町の代表でいただいたという気持ち。 また柏原は、 自主防災組織が全集落で整い、 議会も協力的で感謝しています」
 「若者が活動しやすいようにと、 98年にハッピを廃止して作業服に改め、 昨年末に新しくジャンバーも作りました。 帽子も廃止し、 ファイヤーキャップに変更。 若者に好評を得ています」
 「これまでは町内の火災に全団員が出動していたのですが、 昨年から区分出動体制に変えました。 6分団をA・B2班に分け、 A地域で火災があった場合にはB班は待機。 火災現場の状況を見て、 必要がなければB班はその場で解散します。 職場にすぐ戻ることができるので、 団員に喜ばれています。 ちょっとした火災に全消防車両が出動し、 ごったがえすこともなくなりました。余分な燃料なども使わずに済むので経済的です」
 「一番大切なのは、 団員相互の信頼関係。 一団員ともいろいろ話をし、 気になることがあればすぐに解決するようにしています。 団員どうしのトラブルなどもいち早く聞きつけて仲裁に入ります」
 「自分たちのまちは自分たちで守るというのが地域消防の基本。 財政難による予算削減という厳しい面もありますが、 今後は、 合併を見据えて6町の団長とよく話し合い、 市団がうまくいくように考えていきたい」


 これまでに県知事永年勤続功労章、 県知事功労章、 消防長官永年勤続功労章、 日本消防協会長勤続章を受章した。 好きな言葉は 「滅私奉公」。 35年にわたる消防歴の間には、 家族サービスや仕事を犠牲にしてきたことも。 持ち前の明るさで、 変革期を迎える郡消防をリードしていってほしい。 柏原町柏原。 建設業、 池田組社長。 55歳。 (J)

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