丹波市を中心に流通する地域通貨「未杜(みと)」が、県内の他の地域通貨と提携した新通貨「ひょうご」発行の記念シンポジウムに参加した。

2006.12.27
丹波春秋

丹波市を中心に流通する地域通貨「未杜(みと)」が、県内の他の地域通貨と提携した新通貨「ひょうご」発行の記念シンポジウムに参加した。場内から「未杜だけでも使い切れないのに、また『ひょうご』を使おうと言われても困る」など率直な意見も出て、議論は盛り上がった。▼託児や病院などへの送迎、趣味の指南など特技を生かしたボランティア的なサービスや、農作物など手づくりの物品を提供し合い、そのお礼の気持で交換する地域通貨は、流通が活発になるほど、『草の根』のコミュニケーションが深まる。▼ただ、しっかり活動し、サービスも重宝に受けるのが原則なのに、中には筆者のようになかなかサービスをやりとりする余裕がなく、年会費(2000円)を払って受け取った通貨を、年度末のたびに余らせてしまう者もいる。▼こうした『なまくら会員』もそれなりに運営資金面で貢献しているという意義があるのかもしれないが、通貨の流通をもう少し地域一円に広げるには、何かプラスアルファの魅力が必要なように思える。▼多くの課題を抱える「未杜」だが、ともあれスタッフのチームワークがすばらしく、県内では活動がストップしたり休眠する通貨もある中で、なかなか健闘している。今後は企業や行政も巻き込んで、息の長い活動を期待する。(E)

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