お飾り作り

2007.01.19
未―コラム記者ノート

 市島町の三輪小学校で、地元の老人クラブ「美和地区和光会」と児童が、お正月用のお飾り作りをするというので取材した。 同会は保育園を訪れもちつきをするなどして、伝統を伝えつつ多世代交流を盛んに行っている。お飾り作りも恒例行事となっているようだ。 児童も会員も車座になって座り、会員が見本を見せる。私が驚いたのはその速さ。「ここをクッと押さえるんや」などと説明しているうちに、約30センチの長さならあっという間に縄ができ、児童もただ目を大きくして手元を見つめていた。 しかしもっと驚いたのは、児童たちの飲み込みの良さ。真剣な顔つきで手元を見つめ、アドバイスを受けると、自力でなんとか一本の縄をなえるようになる児童もいた。担任の先生が首をかしげながらワラと格闘しているその横で、児童が黙々と縄をなう姿が印象的。「手伝ってもらったけど」と言いながら3個お飾りを作った児童もいた。 教えがいがあるのか、会員らも実に楽しそうに指導している。年の瀬が近づき、何かと気ぜわしいことが続くが、心が和む風景だった。(西澤健太郎)

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