篠山市社協の支所廃止

2007.01.29
未―コラム記者ノート

 篠山市社会福祉協議会が6月1日から、3カ所ある支所を廃止し、職員を本所に一本化する。発足から8年目を迎える市社協にあって、過去最大の組織改革となる。 市社協が「苦渋の選択」と表現する今回の改革は、同時に「ある程度覚悟していた」ことでもあったという。行財政改革で組織のスリム化が求められるなか、職員数は平均すると1年に1人のペースで減ってきた。 支所の人数が少なく、行事のたびに本所から応援を送る状況。市内各地に支所と職員を置いて業務を行う体制はいつか見直さざるを得なかったと言える。 本所への集約について、市社協は「一カ所に職員が集まることで、事業の企画立案がやりやすくなる」と利点を説明する一方、「支所の廃止が、市民にはデメリットに見えることは間違いない」とも話す。 支所の廃止は目に見える変化だが、事業の効率化は外部からは見えにくい。現時点では、不安の方が大きいことは仕方ないだろう。今後、いかに「改革のメリット」を市民が実感できる福祉事業を展開できるか。市社協の真価が問われる。(古西広祐)

関連記事