昔、国語の授業で擬態語というのを習った。

2007.02.03
丹波春秋

昔、国語の授業で擬態語というのを習った。「きらきら」「ころりん」などがそう。物の状態や様子を、それを示すのにふさわしい音(おん)で表した言葉のことだ。▼擬態語に関する辞典を出している埼玉大教授の山口仲美さんが、このごろの擬態語についておもしろい指摘をしている。豪快で過激な擬態語が好んで使われるというのだ。たとえば、「ダダダッ」と走り回り、「わしわし」食べ、男性だけでなく女性も、宴会で酒を飲んで「ブッハァー」。慎み深い表現の擬態語は影が薄くなっているという。▼だからではないが、「しとしと」と静かに降る雨が少なくなったと、過日の新聞に載っていた。気象研究所によると、雨の降り方が二極化し、大雨が降るか、それとも降らないかに分かれ、弱い雨の日が減っているという。太陽が「カー」と照り、雨が降ったかと思えば「ザー」。▼このごろの雨も慎みをなくしているようだが、これは温暖化の影響と見られ、災害の増加が心配される。豪快で過激な擬態語に眉をひそめることもあるが、とりたてて我が身に実害はない。しかし、天候が豪快で過激であっては困る。土砂崩れや洪水はご免だ。▼さて、きょうは衆院選の投票日。みんなで「ドー」と投票所に行き、「ダー」と投票して、「ドーン」と投票率をあげる。こちらは豪快にいこう。(Y)

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