Categories: 丹波春秋

丹波の宝

 「日本一の丹波栗産地復活研修会」での高知県「四万十ドラマ」社の畦地社長の話は、関係者に衝撃を与えたことだろう。「生産者にキロ平均1000円入る産地は丹波以外にない。四万十では600円。しかし四万十では渋皮煮に加工して250グラム、10粒入りの瓶を3000円で売っている。丹波の生栗よりずっと高い。加工で雇用の場も出来、菓子屋も生まれる」。▼丹波には様々な「日本一」の産物があり、名前も浸透しているが、地域全体を潤すには、なかなか至らないのが現実。課題とされる「6次産業化」を、高知では地で行っているわけだ。▼農業に新規参入した「しのたろう農園」が野菜パウダーを瓶などにパックして売り出したのも、新しい発想により「丹波の有機野菜」の付加価値を大いに高めた。▼大型店の次々の進出、やむを得なかろう。工場誘致、それも実現するなら手っ取り早かろう。しかし、それで商工業生産額が上がったとしても、地域の実体としての富はさほど増えない。▼吉幾三の歌の主人公は「ディスコも無え、バーも無え。だから東京さ行ぐだ」と言いながら、「銭ご貯めて東京で牛飼うだ」と未練を残す。丹波には山もある、田んぼもある。今や多くの都会の人がそれに注目している、宝をいかに本当の宝として活かすか。それが丹波人に問われている。(E)

 

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