中京大学情報理工学部教授 青木公也さん

2013.03.21
たんばのひと

画像処理技術を応用

(あおき きみや)愛知県在住

 1973年 (昭和48) 丹波市柏原町生まれ。 柏原高校、 慶應義塾大学理工学部機械工学科卒。 同大学院理工学研究科を修了し、 博士号取得。 中京大学情報理工学部准教授などを経て現職。

 中京大学情報理工学部 (愛知県豊田市) に勤務。 精密工学会 (画像応用技術専門委員会) で、 他の研究者や共同研究のトヨタ自動車の研究員とともに研究論文が最優秀賞の小田原賞を受賞した。

 製造現場で、 組み立てる部品の状態(汚れや不良)を認識し、 人間のように融通を利かして作業することのできるロボットづくりを研究する。 今回の受賞論文は、 人の持つ画像処理機能に着目した新しい画像処理技術。 検査員が製品の傷・不良を目で見て判断する目視検査を画像処理技術によって自動化する。 「デジタルカメラで撮影される画像などから目的とする人物や物体を自動的に検出し、 認識させる。 ロボットに賢い目 (ロボットビジョン) を与える」 という。

  「製品のわずかなシミや汚れ、 髪の毛の細さほどの傷など不良個所を探すことが、 現在の技術・システムでは困難な面も多い。 研究は、 様々な製品の検査に汎用的に適用できる可能性があり、 実証研究・実験を重ねたい」。

 今、 コンピュータを駆使してロボットや画像処理システムを開発している原点は、 高校まで自然豊かな丹波で過ごしたことにあるという。 「様々な自然現象に触れて、 そのメカニズムを解き明かしたいという気持ちがわいてきた。 高校時代に当時は高価なパソコンを買ってくれ、 ずっと応援してくれている父 (元小学校長の功さん) と母に感謝している」。

 中京大学は、 著名選手を有する体育学部を含め、 10学部を擁する総合大学。 「東海地方は自動車産業を核とする 『ものづくり』 の拠点。 産業界の要請に応え、 研究者・技術者を輩出する教育をしている」 と大学をアピール。

 研究成果は研究室サイト (http://www.cvslab.jp)、 研究動画サイト (http://www.youtube.com/user/CVSLab) で見られる。

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