柔術家 滝川直央さん

2013.03.30
たんばのひと

ブラジルに渡り学ぶ

(たきがわ なお)神戸市在住

 1977年 (昭和52) 丹波市柏原町生まれ。 柏原高校卒、 二松学舎大中退。 98年、 全日本選手権2位。 2000年、 全ブラジル選手権2位。

 ここ10年の間に日本国内でもすそ野が広がり、 3万人ほどの愛好家がいると言われるブラジリアン柔術。 15年ほど前、 ブラジルに渡り、 日本人としては初めて、 現地に住んで同柔術を学んだ。 2005年に帰国。 その年、 神戸で同柔術を教える道場 「グレイシーバッハJAPAN」 を開設した。 現在、 日本国内には 「グレイシーバッハ」 の看板を掲げる教室が計10カ所あるが、 そのまとめ役も務めている。

 5歳のころから少林寺拳法に親しんだ。 大学2年の時、 同柔術の当時の世界チャンピオンに出会った。 2カ月間、 指導を受け、 意気投合。 「本当のブラジリアン柔術を学びたければ、 ブラジルに来い。 俺が世話をしてやる」 と誘われた。 「僕が高校2年のとき、 ルールも種別も関係ない国際的な格闘技の大会があり、 ブラジリアン柔術家が優勝した。 日本の格闘技界では衝撃的な出来事でした」 と滝川さん。

 大学を中退。 1998年から日本とブラジルを往復する生活を始め、 2年後、 ブラジルに腰を据え、 滝川さんを誘ったチャンピオンや、 世界ブラジリアン柔術連盟の代表でもあるカーロス・グレイシーJrから指導を受けた。 04年に黒帯を取り、 グレイシーバッハの道場名を掲げた教室を日本で開設することを認められた。

 現在、 教室には4歳から50歳代までの150人が通う。 「ブラジリアン柔術は、 見た目の派手さはないが、 やってみると奥が深い。 相手も自分も傷つきにくく、 健康づくりにもいいので、 教室生には30、 40歳代の人が多くいます」。

 ブラジル人の妻との間に7歳、 4歳の息子がいる。 「子どもが生まれてから、 田舎があるのはいいことだと思った。 子どもに田舎を体験させてやれるので」 とほほえんだ。

 

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