水色のカエル見つかる 篠山市南矢代・多田吉秀君が飼育

2013.05.29
ニュース丹波篠山市

写真・水色のシュレーゲルアオガエルを得意げに見せる多田吉秀君

 兵庫県篠山市南矢代の多田吉秀君 (8) が、 体の色が水色のシュレーゲルアオガエルを自宅で飼育している。 メスで体長は約5センチ。 多田君は 「黄緑色のカエルが水色だなんて不思議。 でもかわいい」 と目を細めている。

 水色のカエルの発見者は、 多田君が通う近所のピアノ教室の講師の父親。 22日、 田んぼの中で見つけた。

 多田君は、 同市藤坂の大塚剛二さん (71) が主宰する自然塾 「ごくらくとんぼ むしクラブ」 に熱心に通う、 近所でも有名な“生き物博士”だが、 シュレーゲルをきちんと飼うのは初めて。 「どんな風に飼えばいいの」 「何を食べるの」 と、 人と自然の博物館 (三田市) に問い合わせところ、 「飼育ケースの中にプールのような水辺環境をつくる」 「小さなバッタなどを食べる」 と教えてもらい、 時間を見つけては、 バッタをはじめ、 小さな虫捕りに精を出しているという。

 多田君が水色のカエルに会ったのはこれで2度目。 2年前、 チルドレンズミュージアムでキャンプをした際、 水色のアマガエルを目撃したという。

 大塚さんは、 「先天的に黄色色素が欠乏すると水色になる」 と解説。 「アマガエルは個体数が多いので、 時折水色の個体が見つかるが、 シュレーゲルは県のレッドデータCランクに指定される希少種。 個体数がさほど多くない本種で、 水色個体が発見されるのは大変珍しい」 と驚いている。

 

シュレーゲルアオガエル】アオガエル科。 本州、 四国、 九州とその周囲の島 (対馬は除く) に生息する日本固有種。 丹波地域での繁殖期は4―6月。 田んぼや池などの水際の土手に小さな横穴を掘り、 その中にメレンゲ状の卵塊を産み付ける。 名前は、 江戸時代にシーボルトが持ち帰った標本を研究したオランダの学者に由来する。
 

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