「もみじ三山」を発足 文保寺・大国寺・高蔵寺 篠山市内

2013.06.02
ニュース丹波篠山市

写真・「丹波篠山もみじ三山」発会発表会で、 寺の歴史やモミジにまつわる見どころを紹介する各寺の住職ら=篠山市味間奥の大国寺で

 モミジの隠れた名所として知られる篠山市内の天台宗3カ寺、 ▽文保寺 (味間南、 廣田実光住職) ▽大国寺 (味間奥、 酒井裕圓住職) ▽高蔵寺 (高倉、 福井邦準住職) ―が、 より多くの人に 「隠れ里で心安らぐ紅葉の美を楽しんでもらおう」 と、 「丹波篠山もみじ三山」 を発足させた。 今後、 3カ寺が連携してスタンプラリーなどのさまざまなPR活動を展開するほか、 紅葉シーズンに向けてトイレの整備やモミジの植樹、 イベントの企画など、 観光客受け入れの準備を進めていく。

 

 5月29日、 大国寺に報道関係や旅行業界関係者を招き、 発会発表会を開いた。 各寺の住職らが寺の歴史を解説し、 モミジにまつわる見どころを紹介した。

 福井住職は、 「有名なモミジの名所は多くの人でごった返すので、 癒しを求めて出掛けても 『かえって疲れた』 という声をよく聞く」 といい、 「一方、 私たちの3カ寺にも見事なモミジがあるが、 知る人ぞ知るという状況。 しかし、 人があまり訪れない分、 その静けさの中でゆったりと紅葉を楽しんでもらうことができるのでは」 と話している。

 文保寺には、 モミジの巨木が数本あり、 イチョウとの赤と黄色のコントラストが楽しめるという。 山門から本堂への約700メートルの参道の脇に、 モミジを中心とした広葉樹の苗木約2600本の植樹を計画しており、 今秋から植樹作業に取り掛かる。

 大国寺は、 重要文化財の本堂を背景に、 大きく枝葉を広げて真っ赤に染まる巨木のモミジが名物。 ほかにも多数のモミジが植栽されており、 木によって紅葉のピークがずれるため、 境内全体で1カ月もの間、 紅葉を楽しめるのが特徴という。

 高蔵寺には、 100本以上のモミジが植栽されている。 また、 「丹南 桜百選」 にも選ばれた樹齢約80年の枝垂れ桜の名木をはじめとする数多くのサクラや、 初夏に咲き誇るたくさんのアジサイが見ものという。

 モミジの紅葉のピークは例年11月10日ごろ。 見ごろにあわせ、 3カ寺を巡るスタンプラリーを開催。 各寺先着1000人にオリジナル記念品を贈ることなどを計画し、 要望があれば、 法話や座禅、 写経なども受け付けるという。

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