ジャズ演奏家 足立 衛さん

2013.09.29
たんばのひと

音楽で古里と縁結ぶ

(あだち まもる)大阪府富田林市在住

 1945年 (昭和20) 篠山市河原町生まれ。 篠山小、 西宮市立今津中、 北陽高校 (現関大北陽高校) 卒。 公演や高校の芸術鑑賞講座で、 ジャズファンのすそ野を広げる。

 関西でも知られたプロのジャズ演奏家。 アルトサックスとクラリネットを演奏する。 父が丹波市春日町、 母が篠山市生まれで、 小学校時代は篠山で過ごした。 先月、 氷上高校の吹奏楽部を指導した。  「数年前に篠山で演奏会を開き、 今度は父の古里で高校生の指導。 丹波に来ると心がやすらぎますね」 と笑顔。

 小学校卒業と同時に、 西宮市に引っ越し、 西宮市立今津中学校で指導を受けたのが同校の音楽教諭で吹奏楽部顧問の得津武史さん。 同校の吹奏楽部を、 25年間中学日本一の座に導いた、 得津門下の一期生。 「先生の指導は大変きびしく、 朝は5時から、 授業を終えた後は7時ごろまで練習した。 しんどかったが、 この3年間があったからこそ今がある。 日本一にもなれたし、 音楽のすべてを学んだ」。  北陽高校 (現関大北陽高校) では、 日本一の中学校から入学したと話題になり、 1年で吹奏楽部の部長に。 高校時代には朝比奈隆さんの指揮する朝日ジュニアオーケストラに入団し、 プロをめざした。

 在学中に念願かなってJOBK大阪放送管弦楽団に入団した。 数年後ジャズに転向し、 関西のビッグバンド、 北野タダオとアロージャズオーケストラに在籍。 ディージー・ガレスビーや日野皓正 (てるまさ) など著名なアーティストとも共演した。 2005年には、 関西ジャズ協会理事としてプロ仲間に呼びかけ、 池田市民文化会館を本拠地とするアゼリアジャズオーケストラを発足させ、 衰退気味のジャズの復興と普及を目指す。

 14歳の時、 大阪フィルのクラリネット奏者川良一さんに師事。 「川崎さんを紹介してもらったのが篠山出身のチェロ奏者竹内良治さん。 クラリネット奏者で、 JOBKの先輩の後藤庫太郎さんら、 篠山の音楽関係者にお世話になった」 と頬をゆるませた。 (臼井学)

 

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