篠山市市名変更問題 有志が現状維持求め文書に

2017.09.04
市名変更問題特集

 兵庫県篠山市の市名変更問題で、市名の現状維持を望む市民有志が8月30日、篠山市民センターで意見交換会を開いた。市名変更に賛成、または判断しかねているとした市民も含め約50人が参加。約4時間をかけてそれぞれに意見を述べあった。市名を変える必要性に疑問を感じる声や、「変更ありき」とも取れる進め方への不満を訴える声が多く出され、「結論を急がず、じっくりと話し合うべき」との意見もあった。主催した8人の世話役で意見を反映させた文書をまとめ、9月中に酒井隆明市長と市議会に提出する。

 「混同される」とする丹波市との関係については「丹波市に吸収合併されたと勘違いされる」「すでに若い人は『丹波篠山=篠山市』ではなくなっている」などの声があり、現市名について「『しのやま』と呼ばれないよう努力すべき」「篠山市に誇りを持つべき」などの声が上がった。

 「丹波篠山ブランド」に関しては「名前よりも中身が大事」「変えたら売れるほど単純なものではない」「全国的にみれば、『丹波』は京都」「『丹波』を切り捨て、むしろ篠山、さらには(校区規模の)地域名、個人名で売り出す時代」といった声や、産地表示に「丹波篠山」が使えない可能性があるとされる点についても「行政や県会議員らがむしろ『丹波篠山』を使えるように県や国に働きかけるべきでは」といった声が出た。

 市名変更を要望する団体が行っている署名についても「知人から頼まれると断れない」「会員に働きかけず、要望書が出ている」「市名より進め方こそ問題で、他の問題でも同じように決まっていく可能性がある」という不満の声が出た。

関連記事