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大山昔ばなしの会 民話「あずき三升 米三升」舞台のほこら改修

写真・庚申塔の祠の改修完了を喜ぶ大山昔ばなしの会のメンバー。手にしているのは「あずき三升 米三升」の紙芝居のワンシーン=兵庫県篠山市大山下で

 地域に伝わる歴史や民話を掘り起こし、史料として残したり、紙芝居にして披露する活動を展開している「大山昔ばなしの会」(小林康利会長、12人)がこのほど、兵庫県篠山市大山下の国道176号沿いにたたずむ小さな石碑「庚申塔」の祠を改修した。同集落には、この庚申塔を舞台にした民話「あずき三升 米三升」が残されており、「地域の民話を後世につないでいくためにも、老朽化した祠を新調しよう」と声をあげた。メンバーたちは、「立派な祠に生まれ変わってなにより」と喜んでいる。

 祠は1988年に一度新調されているが、30年近くが経った今、再び経年劣化が進み、傾き崩れかかっていた。

 改修は、7センチ角のヒノキ材を柱として組み上げ、屋根はトタンで葺いて仕上げた。祠の中に鎮座する庚申塔は、高さ約95センチ、幅は約45センチで、建立年は不明。

 「あずき三升 米三升」の民話は平安時代にさかのぼる。当時、大山城の東側の村(大山下)には井戸がなく、村人たちは集落から30メートルほど下を流れる大山川まで毎日水をくみに行かなければならず、大変困っていた。ある日、京からやって来た僧侶が「ここを掘ると水が出る」と言い、庚申塔がまつられている近くに杖を突き刺した。言われた通り、その場所を掘ると、水がこんこんと湧き出した。喜んだ村人たちは京まで出向いて僧侶に感謝の気持ちを伝え、この庚申塔を大切にまつった―。

 同会によると、庚申塔(塚)は江戸初期より普及した「庚申信仰」の祈願石塔で、身辺警護や交通(旅)安全祈願として、街道の分岐点に多く建てられたという。大山下の庚申塔のすぐ脇には現在も「あずき洗い」と呼ぶ水場がある。当時から清らかな水をたたえ、村人たちや街道歩きの人々ののどを潤し、重宝されてきたという。このことが、「あずき三升―」の民話になったのでは、としている。

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