幸せ運ぶ鳥

2018.04.05
未―コラム自然記者ノート

 先日、丹波市春日町船城地区にコウノトリが飛来した。車を走らせていたところ、思わず2度見てしまうほど一回り大きな鳥を発見。尾の部分が黒く、すぐにコウノトリだとわかった。

 毎年のように丹波地域に飛来し、その都度、地域の人から「コウノトリ来とるで」と連絡をいただく。現地に足を運んで撮影したり、連絡者が写真を提供してくれたこともあったが、担当している春日・市島地域に飛来したコウノトリの個体番号は「J0131」がほとんど。つまり、ここ数年は同じ個体が同じ地域に来ている。お気に入りの場所なのかもしれない。

 この個体はまもなく2歳を迎えるメス。離れたところで観察していたら、突然、翼を羽ばたかせて飛び立った。信じられないほど高くまで。

 同市市島町梶原自治会が、コウノトリが生息しやすい環境整備に取り組むと弊紙で報じた(丹波市版3月15日号)。昨年の飛来から機運が高まったもので、えさ場や人口巣塔の設置を考えているという。結果的に、地域をあげて豊かな自然環境づくりを考えるきっかけになるのかもしれない。(田畑知也)

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