ホロンピア

2018.04.14
丹波春秋

 1988年4月17日、「北摂丹波の祭典ホロンピア88」が開幕した。

舞鶴自動車道(当時)の完成などを受け、新しい田園文化都市の創出をめざし、氷上郡、多紀郡、三田市、吉川町の1市11町をエリアに開催された。閉幕したのは11月6日。204日間にわたる祭典だった。

 三田市で「公園都市博覧会」が開かれ、丹南町で秋に「食と緑の博覧会」が催された。会場は、祭典にあわせて整備された四季の森公園。パビリオンなどが登場し、黒枝豆や丹波栗の試食会など多彩な催しがあった。

 45日間の会期で1日平均約8000人、合計で36万人を超える入場者を記録、目標の25万人を大きく上回った。黒枝豆などの試食では長蛇の列ができる盛況ぶり。この博覧会が、今の黒枝豆人気のきっかけの一つとなった。

 祭典を機に施設が相次いでできた。篠山のたんば田園交響ホール、新たんば荘、丹南の四季の森会館、柏原の丹波年輪の里、氷上の水分れ公園、春日の春日町文化ホール、山南の薬草薬樹公園、市島の愛育館など。新しく誕生した施設などで連日のようにイベントが繰り広げられた。

 祭典後の地域づくりの指針として丹波の森構想が提唱された。祭典から30年。祭典の狙いだった田園文化都市の創出ははたして実現したか、問い直す節目である。(Y)

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