災害は気の緩みに

2018.06.21
未―コラム記者ノート

 18日午前7時58分ごろに発生した大阪北部を震源とする地震。揺れに加えて、携帯電話からの緊急地震速報に眠気が吹き飛んだ。

 「ついに南海が来たか」。速報が必要なほどで、震源が大阪と知った段階で、まっさきに頭によぎったことだ。

 結果的に今回は内陸地震で、海溝型の南海トラフとは関係性がないとのこと。それでも、いつも通りに仕事をしている間も言いようのない不安感が気分の隅々にこびりついた。
 不安の元を考えると、単純に地震の恐ろしさと、当たり前の日常が壊れてしまうかもしれないということだった。

 東日本、熊本と地震の被災地取材で共通している住民の言葉がある。「まさか、こんなことが起きるなんて」

 誰しも安心したいし、生活の中に「災害」という言葉を入れたくない。そんな気の緩みにこそ、災害はひっそりと入り込んでくるのではないか。
 まだ余震の可能性は高く、今回の地震が南海トラフへの流れの一つという説もある。

 家族で話し合う、倒れそうなものに対処する。何か一つでもいい。みなさまもどうか備えを。(森田靖久)

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