10年後の我が村は

2018.06.07
未―コラム記者ノート

自治会活動の状況は10年前とは変わらないが、10年後には「活動できない可能性」がある―。篠山市自治会長会が15世帯未満の市内28自治会を対象にアンケートを行った結果(19自治会が回答)、そんな傾向が浮かび上がってきた。サンプル数が少ない調査ではあるが、多くの自治会が同様の不安を抱えているのではないだろうか。

自治会活動の中でも「祭礼」「環境整備」は残したいと考えていることや、役員の担い手がないことが一番の困りごとであることも分かった。地域活性化への取り組みは、「現状維持に精一杯」のため、「未実施」と答えたところが約半数で、10年後の自治会に望むことは「現状維持」が最も多かった。村の伝統は守っていきたいが、それすらもうしんどくなってきている―。そう読み取るのはあまりに悲観的だろうか。

同自治会長会は、課題と解決方法を探る検討委員会を近く立ち上げる。自治会にはそれぞれの事情があり、全てに当てはまる解決策はないのかもしれないが、これを機に自分の村の将来を考える気運が広がればと願う。“10年後”はすぐに来る。(芦田安生)

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