写真歴64年・アマチュア写真家 長澤安夫さん(篠山市宇土)

2018.07.29
たんばのひと

写真は人生の友 心の伴侶

長澤安夫さん

全日本写真連盟(日写連)所属、写友ささやま会員。米寿(88歳)を迎えた今も年2回、写友ささやまの会員と共に写真展を催し作品を発表しているほか、公募展に応募するため市内の催しに出かけ、スナップショットで被写体を狙っている。

写真との出合いは小学6年生の時。7つ上の兄が買った、「日光写真に毛が生えたようなおもちゃのカメラ」で兄と一緒に家の周囲や家族などを写して回った。現像もプリントも手掛け、「写真って面白い」と、すっかりとりこになった。

24歳の時、1カ月分の給料ほどもする中古の二眼レフカメラを購入。「自分の生きた記録を残したい。今を撮影し写真に残すことで、将来何かの形で役に立つかも」と、農村風景、農作業、村行事、人物などにピントを合わせた。カメラが現代ほど普及していない64年前から本格的に撮ってきた白黒写真の数々は、当時の農村の営みや風景を鮮明に写し出しており、今や貴重な資料となった。

元宝塚市役所職員で、現役時代は役所の写真部にも所属。フォトコンテストなどに積極的に応募し、最も熱が入っていた40―60歳代には、ほぼ毎年、何かしらの賞を受けてきた。そのなかでも、晩秋の篠山口駅構内で駅員たちが線路をはさんで向き合い、ラジオ体操に励むシーンを写した「朝のひととき」は、日写連ら主催の1983年全日本写真展で見事に入選。「小躍りするほどうれしかった」と振り返る。

「写真は人生の友であり心の伴侶。体が動くうちは撮り続けたいが、特に昔に撮った価値ある写真をいかにして後世に残していくか、その手段をそろそろ考えていかないといけませんねえ」。

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