氷上郷土史研究会長 足立義昭さん(丹波市氷上町御油)

2018.07.08
たんばのひと

足立義昭さん

歴史の面白さみんなで

会社を定年退職後、Uターン。現在は、講演会やバスツアーなど郷土史を掘り下げる活動に携わる。

総合アパレルメーカーのグンゼに40年勤務。7府県に11回の転勤で、全国40を超す都道府県に足を運んできたことはとてもラッキーなことであり、大きな財産という。「行く先々でたくさんの方々のお世話になった。帰郷後、地元や市外の方々への恩返しのつもりで、まずは、ボランティアガイドクラブに参加した」と振り返る。「当時の観光協会のスタッフの企画で、丹波市内の名所旧跡を1年間案内してもらった。見聞きするものすべてが新鮮で郷土の豊かな歴史に感動。この時のことがその後の進むべき道を与えてくれて、とても感謝している」と語る。

その後、地域の歴史をもっと深く知りたいと氷上郷土史研究会にも入会した。神奈川県海老名市に勤務時、近くに「荻野」という大きな地区があり、丹波に多い荻野姓との関係を直感、帰郷時にその歴史を確認し「中世荻野氏」に関心を深めた。

また、「バスツアーなどの研究会のあと、『良かった』という会員の声が、次の企画立案の意欲につながる」という。市内の小学校区の歴史を巡る研究会では、地元に住む会員が案内役になり、郷土史を身近に感じてもらえる場になっている。「今年創刊の会誌『冰上(ひかみ)』も継続、発展させたい」と意欲。

「古代、中世、近世、近代など幅広い切り口で、山城、古文書などの部会活動、講演と精進料理をセットにした『岩瀧寺の集い』のような、人気のある伝統の研究会も充実させたい」という。「歴史の面白さをみんなで共有したいですね」とほほ笑む。75歳。

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