玄関先でカメが産卵 家族で一部始終見守る 柏原町挙田で

2018.07.04
ニュース丹波市地域

庭先で産卵中のニホンイシガメ(原田さん提供)

卵を埋めた場所を指さす原田さん=兵庫県丹波市柏原町挙田で

兵庫県丹波市柏原町挙田の原田東亜二さん(75)宅の庭で6月27日朝8時ごろ、環境省の準絶滅危惧種のニホンイシガメとみられるカメが産卵した。野生のカメの産卵シーンに遭遇することは珍しく、原田さん一家は驚きつつも貴重な瞬間の一部始終を温かく見守った。

産卵場所は、玄関のすぐ目の前。出かけようとしていた妻のアツ子さん(71)が、地面に穴を掘っているカメを見つけた。動物好きの中学生の孫がカメ2匹を飼っており、初めは家のカメが逃げ出したかと思ったが、水槽にいたため、野生のカメと分かった。

どうも産卵するようだと、息子夫婦や孫たちも呼んでしばらく見ていると、カメは後ろ足で直径10センチ×深さ15センチほどの縦長の穴を掘りあげた。その後、直径2―3センチの柔らかそうな卵を8つか9つ産み落としたという。産み終えるとまた後ろ足で掘り返した土をかけ、地面はまるで何事もなかったかのような状態に戻った。

「飼っているカメが呼び寄せたのかな。卵が自然にかえってくれればうれしい」と優しいまなざしを向け、「おめでたいつながりで、今度はツルが来ないかな」と冗談めかして話していた。

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