神社屋根の銅板盗難 青垣・市島で被害2件

2018.07.05
ニュース丹波市地域

雨をしのぐシートがかけられた浄丸神社の小宮=兵庫県丹波市青垣町稲土で

丹波市内の2つの神社から今月「屋根の銅板が盗まれた」と被害届が丹波署に提出された。共に民家から離れた山奥の神社。「誰が何の目的で盗んだのか分からないが、罰当たりな事を」と氏子らはあきれ、修繕費の工面に頭を痛めている。市内には約230神社があり、神職が常駐するのは一握り。丹波署は窃盗容疑で捜査すると共に、さらに被害が拡大するおそれがあるとして警戒を呼び掛けている。

浄丸神社(兵庫県丹波市青垣町稲土)が6月5日、大原神社(兵庫県丹波市市島町徳尾)が19日にそれぞれ被害届を出した。

浄丸神社は、小宮3基とさい銭箱の屋根、大原神社は、手水舎の屋根と本殿と拝殿を結ぶ塀の屋根(左右2カ所)、古札納所の屋根がそれぞれ被害に遭った。両神社ともさい銭箱は荒らされていなかった。また、大原神社境内にある5基の小宮の屋根は無事だった。

氏子によると、浄丸神社は5月26日に散歩中の女性が異変に気付いた。銅板と野地板の間に貼る防水用の油紙がきれいに残っており、丁寧に銅板だけをはがした様子が伺えたという。

大原神社は16、17日ごろに盗難に遭ったと見られる。小宮の修理が終わったと業者の連絡を受け18日に確認に行った宮総代の男性(70)が犯行に気付いた。手水舎は、手が届く所だけがめくられていた。野地板にバールの様なものを突っ込んだ傷があったという。

丹波署は、盗難量が少ない点に注目している。「転売目的でグレーチングや消防の筒先などの盗難が相次いだ過去の金属盗事案のような集団で根こそぎ、という犯行ではないよう。金目当て、悪質ないたずら両方の可能性がある」と見る。「山奥の行き止まりの神社で、人目に付きにくい共通点がある。無人の神社は気を付けて」と警戒を呼びかけている。

銅板をはがされ野地板がむき出しになっている大原神社拝殿と本殿を結ぶ塀の屋根。一方、小宮は無事=兵庫県丹波市市島町徳尾で

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