中森君、甲子園に立つ 篠山東中出身・明石商1年

2018.08.20
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「もう一度、甲子園に戻り、全国制覇を」と意気込む中森君=兵庫県明石市魚住町で

篠山東中学校出身で、明石商業高校1年の中森俊介君が8月11日、阪神甲子園球場で開催中の全国高校野球選手権大会の1回戦、八戸学院光星(青森)戦のマウンドに立った。8回2死一、三塁から登板。ピンチを切り抜け、延長10回に1点を許し、チームは8―9で惜敗したが、自己最速の145キロの速球を投げ込むなど大舞台で躍動。休む間もなく翌12日には練習試合に臨むなど、秋の大会に向けて始動している。「楽しかった」と笑顔を見せつつも「余韻にひたる暇はない。もう一度、あのマウンドに立ち、全国制覇をめざす」と話している。

西兵庫大会では、4回戦の姫路南戦で、9回2死から打者2人と対戦した。

八戸学院光星戦では、西兵庫大会と同じように、いつでも投げられるようにとブルペンとベンチを往復しながら試合の行方を見守った。先発投手が2回で降板、二番手投手もベンチで「足がつる」とこぼす状況に「出番があるかも」という予感はあった。

最大6点差から8―8と同点に追いついてからの登板。さらに8回2死一、三塁という状況に「正直、『ここでか』というのはあった」と苦笑い。それでも「マウンドを任された以上、1年生だからといって弱気になるのではなく、ストレートで押していこうと思った」。バックからは集大成となる先輩からの励ましの声が続いた。だからこそ「全力でいこう」と奮い立たせた。

相手の盗塁失敗で切り抜け、9回もゼロで抑えて延長戦へ。四球、死球でランナーを出し、唯一の被安打が相手の決勝点となった。

甲子園のマウンドに立ち、「とても投げやすいマウンドで、歓声もすごかった。こんな経験ができる人は限られているだろうと、とても恵まれていることを実感。もう一度、あのマウンドに立ちたいと思った」反面、「ピンチの場面で、メンタルの弱さも見えた」と自省する。

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