若者の「探究」後押し

2018.08.05
未―コラム記者ノート

 柏原高校でオープンキャンパスが行われた。生徒2人が教科「探究」の授業内容を中学3年生に話した。一人は恐竜を生かした観光活性化策を研究。「丹波をジュラシックパークに」を合言葉に企画を練っているという。もう一人は丹波市各地の水道水の硬度と地質の関係を調査。市内30地域の水道水を集め、その硬度を測定している。同コース生の一人が「探究の授業が丹波市の魅力を知るきっかけになった」と話していた。若者が地域に出掛けて、自然や歴史、文化、人と触れ合うことでその魅力に気付くのだろう。

 若者の政治離れ、選挙の投票率の低下などが問題視されている中、丹波市議会が高校生と話し合う場をつくっている。議員との距離を縮められたと好評。また、県は県政150周年事業で「2030年の生活シーン」をホームページで掲載。さまざまな年代や性別、職業の人物が登場し、それぞれの2030年の暮らしぶりや働き方がストーリー仕立てで描かれている。日本の課題が見え、若者にも分かりやすい内容で書かれている。こうした大人の側が若者に近づく努力も欠かすことができない。(坂井謙介)

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