過疎地に”大学”開校へ 閉校の小学校をスクーリング会場に 住民有志と大学が協定


写真・通信制大学のスクーリング会場として、再び学び舎になる旧大芋小学校=2018年10月30日午後2時36分、兵庫県篠山市中で
写真・連携協定に調印した西村さん(左)と井上理事長=2018年10月30日午後1時11分、兵庫県篠山市中で

 兵庫県の内陸部にある篠山、丹波両市の市民有志が、神奈川県に本校がある通信制の「星槎大学」と連携協定を締結。2016年3月末に閉校した旧大芋小学校(篠山市中)の一室を同大学のスクーリング(対面授業)会場にし、さまざまな世代、地域の学生が集って学ぶ「丹波コミュニティカレッジ」を開校させる。来年4月の開校に向けて同大学との協定書に調印。有志たちは、「『学びたいと思った時が学びの適齢期』という大学の理念に共感した。大学がない丹波地域で、可能性が広がる場にしていきたい」と話している。通信制大学を呼び込むことで、過疎化が進む地域の光になれるか、注目が集まる。

 同大学は通信制で、現在、全国各地に約40カ所あるスクーリング会場で6500人の学生が学ぶ。

 基本的に学生は各家庭で学び、科目に応じてスクーリングに参加。各地のスクーリング会場ではインターネットを活用し、本校に通わなくても教授らの講義を受講することができる。

 教育や福祉、スポーツ、環境、国際関係の分野があり、科目数は300科目以上。教員免許や社会福祉士などの資格も取得できる。

 講義は1科目から学ぶことができるほか、学費は学ぶ科目分のみで、在籍年限がないなどの特長がある。

 同大学の存在と理念を知った市民有志が今年7月ごろから「丹波地域に大学を作ろう」と呼び掛け、準備をスタート。篠山市垂水でフリースクール「まめの木」を運営する一般社団法人「カラフルビーンズ」が大学との協定の受け皿となり、スクーリング会場の一つとして、「丹波コミュニティカレッジ」の開校が実現した。

 スクーリング開催時に旧大芋小を活用して講義を開くほか、講義以外にもさまざまなプログラムを企画し、学生同士のつながり、学生と地域とのつながりも創出していくという。

 協定書の調印式には、同法人代表で、同カレッジの学長を務める西村源さんと同大学の井上一理事長が出席し、互いにサインを交わした。

 西村さんは、「働きながらでも、定年してからでも、誰でも入学できる大学。とてもわくわくするし、大きな希望を感じている。篠山を離れることなく、多様な価値観や多くの選択肢を感じてもらえる場所にしていきたい」と抱負。井上理事長は、「何よりも思いを持った『人』に賭けた。コミュニティカレッジのみなさんが、星槎大学を使ってどんなことをされるか、とても期待している」と話していた。

 今月13、25日に同校で”オープンキャンパス”を開き、学生募集をスタートする。