コシヒカリの1・7倍「大粒ダイヤ」 外食業界注目の米収穫

2018.11.07
ニュース丹波篠山市地域

コシヒカリと大粒ダイヤ(右)

兵庫県篠山市の農業、粟野勝浩さん(57)が今年、米粒がコシヒカリの1・5―1・7倍ほどある「大粒ダイヤ」を40アールほど試験栽培した。粒々の食感がよく分かるため、カレーライスや丼物、寿司やピラフなどに使用され、外食業界などから注目されているという。「篠山の土地に合うようであれば、篠山の米として、レストランなどと契約できれば」と期待している。

トオツカ種苗園芸(本社・滋賀県草津市)が育成者権を持つ新品種で、昨年2月に種苗法に基づく品種登録もされている。今年産の作付け面積は約230ヘクタール。来年からは食料品卸売り業、神明(本社・神戸市)が種もみを販売する権利を持ち、集荷、市場流通などを担い、作付け拡大をはかるという。

多収品種で、コシヒカリなら10アールあたり15―16袋のところを、平均で22袋は見込める。長い穂をつけるが、茎が太く硬いため、強風にあおられても倒伏の心配がなく、イモチ病にも強いという。

これまでからコシヒカリ以外に紫米などの品種も栽培してきた粟野さん。新しい品種を探していたところ、昨年2月に大阪で行われた「大粒ダイヤ」の講習会に出席。今年、試験的に栽培してみることにした。

初挑戦の今年は、「天候も不安定で、施肥量がつかめていないため、収量は10アールあたり17袋ほどだった」と苦笑い。「コシヒカリより、やや施肥を多めにしたくらいで特別なことはしていない。コシヒカリの食感に慣れた人たちがどんな反応をするか。値段がおりあえば、もう少し研究してみたい」と話している。

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