甲子園ホテル

2018.11.15
丹波春秋

 関西丹波市郷友会の総会が西宮市の武庫川女子大甲子園会館で開かれた。ここは阪神電鉄が経営していた元甲子園ホテル。世界的な建築家、フランク・ロイド・ライトの愛弟子、遠藤新が設計した名建築(国の有形文化財)で、洋式の中に様々な工夫を凝らした日本の伝統的な装飾が施されている。

 1936年に作られたタイガース球団歌「六甲おろし」もここでお披露目され、最近ではNHK朝ドラ「まんぷく」に登場。見学者が殺到しているが、丹波とのつながりも少なくない。

 65年に買収し、現在は建築学科の校舎に使用している武庫川女子大は、青垣町出身、公江喜市郎が創設。また同ホテルや甲子園球場の用地取得当時の阪神電鉄の経営トップが春日町出身の三崎省三で、同社の経営多角化に尽力した。

 さらに、同ホテル支配人だった氷上町出身の常吉正一が終戦直後、ここを宿舎に使った米進駐軍の将校らと親交を持ち、ふる里成松の西念寺に戦時中接収された梵鐘の代わりに新しい鐘を寄進した際、世界平和への願いを英文で刻み込み、将校らも参列して法要を営んだ。

 戦場に倒れた全ての無名勇士の鎮魂を祈念するという鐘には「全世界に鳴り響き、平和と幸福の喜ばしい知らせを送り続けるだろう」とあり、3人の将校の署名も添えられている。(E)

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