クマの誤捕獲

2018.12.13
記者ノート

 今月1日、青垣で狩猟用の箱わなにかかり誤捕獲のため放獣されたツキノワグマ。83キロのオスは、毛並みがきれいで、とても力が強そうだった。6日に兵庫県丹波市青垣町内でクマの目撃情報があったことで「あのクマでは」の憶測が飛んだ。真相は捕まえてみないと分からない。

 絶滅が心配されたクマの数が増えた(推定県内918頭)として県は、人の生活圏への出没防止などのためクマ猟を認めている。同時に、捕り過ぎないよう条件を付けている。銃猟のみは制約の一つ。

 事前に許可を得ておけば、箱わなで有害捕獲ができる。狩猟用も有害捕獲用も、箱わな自体は同じ物。届けを出すには、敷地内のカキの木が折られる、ミツバチが巣をしていた神社の小宮さんが壊されるといった被害が出ている事が条件だ。有害捕獲のワナにかかったクマは、過去にワナにかかった事がないクマでも殺処分される。

 今回のクマはたまたま許可申請が出ていない所でわなにかかったので、命拾いした。猟期にワナにかかって逃がされるなんて、シカやイノシシにはない事。二度と里に現れないように。(足立智和)

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