コウノトリ撮影と巨木を巡る造園家 井上勉さん(丹波市市島町上田)


命の素晴らしさを表現

 昨年末から1月13日まで、丹波の森公苑で個展「千年の命とコウノトリ展―写真&水彩画展」を開いている。

 山東中学校出身。10年ほど会社員を経験し、Uターン。兄の正直さんが社長を務める造園会社に入り、公共工事に従事したり、個人の庭などをつくってきた。定年後は個人で庭作りの仕事をしている。

 それまでは巨木を見ても何とも思わなかったが、70歳の時、養父市の「仙桜」と呼ばれる樹齢1000年を超えるサクラを見て、「木が朽ちながらも立派に花を咲かせる姿にたくましさ、美しさを感じた」。それから巨木巡りが始まった。主に西日本を中心に個人やグループで巡っている。これまでに特に感動したのは、高知県の「杉の大杉」や石川県白山の「太田の大トチノキ」など。「ガイドブックに載っていない巨木を見つけた時が一番うれしい」と話す。

 一昨年9月、市島町梶原で1カ月ほどコウノトリが居続け、写真を撮った。豊岡・コウノトリの郷公園の造園工事に携わったので、コウノトリには思い入れがあった。「1カ月もいるということは市島が有機の里だからではないか。市島には田や川があり、人工巣塔を立てるのに最適な場所ではないか」と思った。同公園には今も、定期的に通い、コウノトリファンクラブにも入会し活動している。

 コウノトリに出会ってから、水彩画教室に通うようになった。「命のすばらしさや大切さを写真や絵で表現したい。今回の個展では成人式に丹波の森公苑に訪れる若い人に特に見てほしい。『健康寿命』でなく、自分の意志でどこにでも行ける“行動寿命”を伸ばしていきたい」と話す。71歳。