準絶滅危惧「ヒダサンショウウオ」成体確認 幼生は「ウーパールーパーみたい」

2019.02.18
ニュース丹波市地域

愛きょうある表情のヒダサンショウウオ=2019年2月5日午後3時1分、兵庫県丹波市青垣町山垣で

兵庫県版レッドリストBランクで、環境省の準絶滅危惧種の「ヒダサンショウウオ」が、同県丹波市青垣町山垣の「青垣いきものふれあいの里」で展示されている。同施設に持ち込まれるのは4年半ぶり。黒褐色に黄色っぽい斑点が全身にある。目が大きく、愛くるしい表情をしている。体長12センチで、成体と見られる。

 

4年前にも発見の男性「愛嬌ある顔」

2014年7月に同サンショウウオを同施設に持ち込んだ山中利樹さんが再び青垣町内で見つけた。前回はウーパールーパーのような幼生で、今回は成体。前回見つけたのと同じ沢で3匹見つけ、2匹は逃がした。

山中さんは、「今回、成体が見つかったことで、生息環境が守られていることが分かった。幼生も可愛かったが、成体も愛きょうがある顔をしている」と微笑んだ。

山中さんは、子どもの頃当たり前にいた同サンショウウオを10年探し、4年半前に初めて見つけた。

同サンショウウオに詳しい県立人と自然の博物館の太田英利教授は、「4年半前に青垣町で発見の報告を聞いて以来、他で見つかったとは聞いていない。生息する地域によって変異があることはわかってきており、地域に生き残っていることは重要だ」と話している。

関連記事