小規模自治会の負担軽減を 「調整会議」発足へ 隣接自治会と協力も


写真・「調整会議」の設置について協議した「第3回小規模自治会検討委員会」=2019年2月21日、兵庫県篠山市北新町で

 兵庫県篠山市の自治会長会(森口久会長)は、15世帯未満の小規模自治会が抱える課題解決の糸口とするため、隣接自治会との“ゆるやかな連携”をめざす「調整会議」を設置するなどの事業を新年度から試行する。市役所でこのほど開かれた「第3回小規模自治会検討委員会」(山崎義博委員長)で承認された。戸数が少なく、高齢化が進む自治会では環境美化活動や各種行事の人手不足、役員や農業の担い手不足といった問題が深刻化しており、昨年8月に13自治会が参画して同検討委を立ち上げ、話し合ってきた。

 

市の委員「2集落で1人」など模索

 小規模自治会が疲弊しているとはいえ、事情はそれぞれ異なるため、市市民協働課が窓口となり、個別の相談に応じる。課題解決に向けては自治会内でよく話し合い、例えば役員選出の負担を減らすために、「体育委員や人権推進委員は『2集落で1人選出する』にできないか」といった隣接自治会にお願いすること、反対に隣接自治会に協力できることを整理。第1段階として、地区(旧小学校区)自治会長に間に入ってもらいながら、連携が必要な課題について協議に入り、合意をめざす。

 話し合いがうまくいかなかった場合、第2段階として、県の「地域再生アドバイザー派遣事業」(各種分野の専門家を派遣)や、新年度から試行する「調整会議」を活用する流れ。

 「調整会議」は、市自治会長会長、同副会長2人、調整を申し出た小規模自治会が属する地区自治会理事、市市民生活部長で構成。市市民協働課が事務局を務める。

 活用する小規模自治会は、住民総意の上で同課へ調整を申し出る。これを受けて調整会議が設置され、申し出た自治会と、連携を希望する自治会の両者に聞き取りを行い、その内容に基づき事務局が協定書(案)を提示し、合意をめざす。

 同検討委は、新年度も継続し、課題の掘り起こしと共有をはかることで合意。また、過去3回の協議内容を報告書としてまとめ、対象の小規模自治会(市内28自治会)に年度内にも配布し、自治会内で話し合う材料にしてもらう。

 

苦しい現状も「村の名前は残したい」

 第3回検討委では、市から依頼される役員の数が多く、「とりあえず名簿に名前だけ書いて市に提出しているが、それでよいのかという思いもある」などと負担になっている状況を吐露する意見や、日役においても「10戸あるといっても80歳を越えている高齢者や女性の一人暮らしもあり、実働は数人」といった現状も報告された。

 一方で、「苦しい現状ながら村の名前や独自性を残したい」「連携への協議を始めるにも、役員だけの意見にならないようにしないと、後々に禍根を残しそう」といった声もあった。

 山崎委員長は取材に対し、「調整会議で全てが解決するわけではない。具体的な相談を受けるようになれば、想定外のことも当然あるはず。まずはどこか一例でもできれば、それをモデルに、また周知していくという流れができないか。調整会議の中身も変わっていくと思う」と話していた。