【センバツ】サヨナラで初4強の明石商業 中森投手「粘り強く投げられた」 161球粘投、8安打完投

2019.03.31
ニュース丹波篠山市地域

160球を超える粘投をみせた明石商業のエース・中森君=2019年3月31日午後6時58分、兵庫県西宮市で

選抜高校野球大会9日目の31日、第4試合で地元兵庫県代表の明石商業のエース、中森俊介君(2年、同県篠山市立篠山東中出身)が智辯和歌山戦に先発し、161球の粘投で8安打完投。チームは9回裏の劇的な逆転ホームランで、4―3で勝利し、初の4強入りを果たした。

中森君は立ち上がりから連続で四球を与えるなど制球に苦しみ、自身で招いた満塁のピンチに押し出しで1点を許した。さらに5回にも3連打を浴びるなどして2点を与えた。しかし6回以降はランナーを出した後も粘りのピッチングで要所を締めて本塁を踏ませず、打線の援護を待った。3―3で迎えた9回裏、先頭の来田選手の本塁打でサヨナラ勝利。中森君も歓喜の輪に加わり、喜びを爆発させた。

中森君は、「(制球が乱れたのは)慎重にいき過ぎた。ピンチの場面で点を与えてしまうと、流れを一気に持っていかれるので、粘り強く、低め低めを意識した。どんな場面でも強気でいこうと思っていた」と振り返る。バックにいるのは頼れる先輩たち。「先輩たちが守ってくれるので打たせていこう」と気持ちを切り替えたという。

次戦に向け、「甘い球は見逃してくれないことを痛感した。打線の援護を信じて、より低めに集めることを意識してやりたい。チームの目標は日本一。一戦一戦やっていくだけ」と力を込めた。

智辯和歌山とは、昨秋の近畿大会準決勝で対戦し、中森君がヒット3本に抑え、12―0の5回コールドで勝利していた。

明石商業の次戦、準決勝は、大会10日目(4月2日予定)。

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