「ひと消費」の訪日旅行

2019.04.14
未―コラム記者ノート

 京都市で外国人の訪日旅行を手掛けていた旅行会社が丹波市に支店を設け、5月からの「柏原町並みウォーキングツアー」の受け入れ準備を進めている。同ツアーはJR柏原駅発着で約3時間のコース。地元のボランティアガイドと通訳が2人1組で案内する。旅行会社の代表は、一般的なガイドよりも、地元の市民が案内する方が旅行客のニーズに応えられるという。

 最近の訪日旅行客の消費行動は「モノ消費からコト消費」に変わりつつあると言われ、商品購買よりも体験に価値を見いだすという。人と交流する体験が旅行の大切な要素になるのだろう。

 兵庫県の丹波市と篠山市、京都府の福知山、綾部、南丹、亀岡の4市と京丹波町を「大丹波」と称し、丹波県民局を事務局として一体的な観光PRが進められている。そのホームページには「ひと」のコーナーがあり、生産農家やまちの仕掛け人など約40人が紹介されている。京都丹波にも会ってみたくなる魅力ある人がたくさん登場する。

 コト消費に「ひと」消費が加われば、経済効果にとどまらず、国際交流の進展にもつながるだろう。(坂井謙介)

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