人気急上昇の「花山椒」 協力隊員が東京へ売り込み 21日にマルシェ

2019.04.20
ニュース丹波篠山市地域

梅谷さんが収穫した「花山椒」のつぼみ=兵庫県篠山市内で

黒大豆で有名な兵庫県篠山市の地域おこし協力隊員・梅谷美知子さん(35)が21日午前11時―午後5時、東京都品川区西五反田の「食堂とだか」を会場に、篠山産の食材を販売する「丹波篠山おしかけマルシェ」を開く。同店は人気グルメドラマにも登場したことがあり、予約が取れないほどの人気店。今年2回目となるマルシェでは、篠山の知る人ぞ知る特産で、近年、東京で人気急上昇中の「花山椒」を持ち込み、料理として提供する。

「花山椒」は、名の通り山椒の花や、花が咲く前のつぼみ。「実山椒」や皮を乾燥させて粉末にした「粉山椒」は広く知られているが、花山椒は年間数日しか収穫できないことから、希少価値が高く、流通量も限られている。

梅谷さんによると、近年、高級料亭などで使用されていることがきっかけで人気を博しており、値段が高騰しているという。

「うめたん」の屋号で、同市村雲地区を拠点に観光PRやインバウンド誘致、特産品の販売などの事業に取り組んでいる梅谷さん。「東京でも丹波篠山ファンを作り、顧客層を広め、観光集客につなげたい」と今年からマルシェを企画した。

「食堂とだか」は、人気ドラマ「孤独のグルメ」(テレビ東京)にも登場した有名店。梅谷さんが以前、同店で働いていたことがあり、店主の戸高雄平さんから店の休みの日にマルシェの会場として使わせてもらえることになった。

当日は「花山椒と筍(たけのこ)の山椒まつり」と題し、梅谷さんが篠山市内の農家に協力を得て収穫した花山椒を使った料理「春野菜のすり流し 山の芋と花山椒掛け」(1200円)を提供。ほかに、「鹿肉と筍、アスパラガスのホイル焼きー山椒味噌ソース」(1200円)やタケノコを食べたイノシシ肉も入れた「筍ぼたんちらし」(700円)―なども販売する。

また、同市の後川特産物加工組合が作る「山椒醤油」「山椒みそ」「山椒醤油漬け」「ささやまの味 黒豆煮」や、丹波篠山食の未来塾の「筍の水煮」なども提供する。

ほかにも黒豆ロールケーキや特産品山の芋を使用したかるかんなど、地域素材を活かしたスイーツ、地ビールなどもある。

梅谷さんは、「花山椒を篠山の特産としてさらに売り出し、一般の人にも知ってもらいたい」と話している。

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