「認知症ブックカフェ」

2019.05.19
未―コラム記者ノート

 丹波市山南町で6月から、地域包括支援センターが「認知症ブックカフェ」を開設する。ブックカフェでは、認知症に関する約150冊の本が用意され、読書で認知症のことを学んでもよし、カフェを運営する社会福祉士、保健師、精神保健福祉士と相談するのもよし、気軽に利用することができる。

 地域包括支援センターが、電話や来所による認知症の相談のハードルが高いと感じる相談者がいるという課題を解決しようと、「認知症カフェ」を計画。さらに、認知症関連本をたくさん持っていた精神保健福祉士がより多くの人に本を読んでもらおうとの思いが一致した。読書するスペースでは、壁に向かってひとりで読書することもできるし、グループになって交流することもできる。気になる本があれば、借りることもできる。

 厚労省によると、団塊の世代が75歳以上になる2025年には65歳以上の高齢者の約5人に1人が認知症患者と推計。「誰もが関わる可能性がある身近な病気」としている。

 ブックカフェをはじめ、さまざまな地域の催しで認知症の人と情報がつながる場が必要になる。(坂井謙介)

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