トライやるから20年

2019.06.06
記者ノート

 中学2年生が職場体験をする「トライやる・ウィーク」が行われている。弊社にも丹波市と丹波篠山市から計2人の生徒が〝入社〟し、新聞社の仕事に触れている。

 中学1年生だった1998年にトライやるが始まり、1つ上の先輩たちが就業体験へと出かけて行った。翌99年、自分たちの学年が体験するにあたり、友人と体験先を相談して決めた。当時はよく趣旨を理解しておらず、苦手な数学の授業を一週間も受けなくていいことや、単に仲の良い子と一緒にいられることの方が魅力だった。そういう意味では、弊社に来ている生徒は、それぞれの学校から目的をもって1人で体験に来ていて、とても見上げたものだと思う。

 トライやる生だった20年前、体験先の社長から、生まれて初めて名刺をいただき、少し大人になった気がした。あっという間に過ぎた一週間だったが、親や先生以外の大人と触れ合うことは新鮮だったことを覚えている。

 必ずしも、人生の転機となるような特別な経験を得なくてもいい。少しだけ、地域で働く大人たちの世界をのぞいてもらえたら。(田畑知也)

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