世界から見て「故郷」とは? モンゴル大使が地元で講演


故郷やモンゴルについて話す高岡さん=兵庫県丹波市山南町で

 兵庫県丹波市山南町出身で、モンゴル大使を務めている高岡正人さんの講演会が10日、地元の同町和田地域づくりセンターで開かれた。「ふるさと和田振興会」が主催し、高岡さんは「世界を見て故郷に思うこと」のテーマで話した。会場いっぱいの106人が参加した。

 高岡さんは、東京大学を卒業後、外務省に入省。アメリカ留学を経て、外交官として各国で仕事をしてきた。海外生活は約20年になり、イラク大使、シドニー総領事などを歴任している。

 高岡さんは「講演のタイトルをもらって、『故郷を思う』とはどういうことかと考えた」とし、移民の多い国に住んだり、多様なバックグラウンドを持つ人たちと出会った経験から、「日本は同質性の高い社会だが、国のあり方が異なる人たちから見ると、故郷というのは全く違う意味を持つのかなと思う。私自身は郷土心があることをうれしく思うが、郷土心というのは誰にでも共通するものではなく、それぞれ違う」などと話した。

 また、現在住んでいるモンゴルについて、仕事や旅行先での写真を中心に紹介。雄大な自然が魅力である一方、移動式住居「ゲル」で石炭を燃やすため、大気汚染が問題になっているという。また冬の寒さが厳しく、「マイナス43度も経験した。赴任前は、世界一寒い首都なので緊張していたが、着るものを着ておけば大丈夫」などとユーモアを交えて話した。