「春日局像」菩提寺近くに 東京文京区で除幕式 生誕地の丹波市長らも祝福

2019.10.23
ニュース丹波市歴史

春日局像の除幕式に出席した谷口市長(右から3人目)ら=東京都文京区で

3代将軍徳川家光の乳母・春日局の菩提寺として知られる東京都文京区の麟祥院近くでこのほど、春日局像の移設除幕式が行われた。同区から招待を受けた、春日局生誕地の兵庫県丹波市の谷口進一市長らが出席した。

 

今なお石垣が残る黒井城跡

 生誕地には春日局ゆかりの名所多く

春日局は幼名「お福」と言い、同市春日町黒井で生まれたとされる。明智光秀の重臣・斎藤利三の娘。天正年間、織田信長の命を受けた光秀が、丹波国を攻める「丹波攻め」を敢行。同国に覇を唱えていた同県丹波市の黒井城主・赤井悪右衛門直正を滅ぼし、戦後処理のため同城の下館に利三を入れた。お福は、その下館で誕生し、現在は興禅寺になっている。

境内には、幼いお福が腰を掛けたと伝わる「お福の腰かけ石」などが残るほか、近くにはお福が遊んだとされる坂「福ケ坂」もある。

像の除幕式は、同院で行われた春日局の追善供養「春日忌」に合わせて開かれた。像は同区の礫川公園に設置されていたが、明智光秀を主人公とするNHK大河ドラマ「麒麟がくる」の放映を翌年に控え、光秀の重臣・斎藤利三を父に持つ春日局の像を菩提寺近くに移設した。

丹波市からは谷口市長、林時彦議長、藤原悟副議長が出席。白い布で覆われた像が披露されると、出席者から大きな拍手が送られた。

谷口市長は「文京区と丹波市との交流が緊密なものになれば」とコメントした。

市と文京区は、春日局をゆかりとした連携協定の締結をめざしている。

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