「技巧派」引退

2019.10.31
未―コラム記者ノート

 先日、LINEでメッセージが届いた。「野球を引退することになりました」―。プロ野球をめざし、社会人チームで活躍していた丹波市春日町出身の津田響君からだ。

 春日中学校、福知山成美高校でエース。京都産業大学3回生時には、関西の6大学で戦う「関西六大学野球」の秋季リーグで、最優秀選手賞、同投手賞、ベストナイン、担当記者クラブ賞の4冠に輝き、投手に与えられる4つの賞を総なめにした。

 投手として恵まれた体格ではないが、多彩な変化球で勝負するサウスポーの技巧派。毎年秋になると、津田君がドラフト候補に挙がっていないか検索していた。

 年代は違うが、同じ中学校、同じ恩師のもとで野球をしたことから、個人的に親しみを持っていた。5年前に取材をしたきりだったが、柔らかい物腰の中にも野球の話になると目を輝かせる姿が印象的だった。

 一度しか会ったことがないのに、「応援いただきありがとうございました」と丁寧にメッセージをくれた。今後は社業に専念するという。さみしくなるが、またどこかで野球の話をしたい。(田畑知也)

関連記事