最盛期でチュ~ 干支「ネズミ」の置物づくり 六古窯「丹波焼」の里で

2019.11.30
ニュース丹波篠山市地域地域

丹波焼で製作された来年の干支「子」の置物。素焼きが完了し、施釉、本焼きを待つ=2019年11月28日午前9時52分、兵庫県丹波篠山市今田町下立杭で

日本遺産「日本六古窯」の一つとして知られる丹波焼の里、兵庫県丹波篠山市今田町で、来年の干支「子(ね)」の置物作りが最盛期を迎えている。

圭泉窯(同町下立杭)の窯元、2代目・北村圭泉さん(64)は初代から干支の置物作りを引き継いで今年で40年。鏡もちの上でネズミが前足を上げてちょこんとたたずむタイプと2匹の親子が顔を寄せ合う2種類を製作している。

石こう型に粘土を押し付けて作る、同窯業地では少数派の「押し型成形」で生産。耳や尾などは後付けになるため、「手間が掛かり、一日に3つ作るのがやっとです」と苦笑いする。

成形後、約800度で素焼きを行い、マット調の白に発色する「わら灰釉」を施し、約1250度で本焼きすると完成。北村さんは、「ネズミの置物は4巡目。毎回違ったデザインで作っている。十分にデッサンを重ね、ネズミの特徴を頭に刷り込んでから土を触るようにしている。縁起物の正月飾りとして楽しんでもらえたら」と話している。

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