戦国武者のっしのっし 「赤鬼の居城」ふもとで祭り 勇壮に「エイ、エイ、オー」

2019.11.14
ニュース丹波市観光

のっしのっしと練り歩く子ども武者たち=2019年11月9日午後2時2分、兵庫県丹波市春日町黒井で

「丹波の赤鬼」の異名を持つ戦国武将・赤井(荻野)悪右衛門直正の居城だった黒井城跡のふもと、兵庫県丹波市春日町黒井でこのほど、「黒井城まつり」が開かれた。手作り甲冑を着た“戦国武者”の練り歩きや、和太鼓演奏など多彩な内容で行われ、多くの人でにぎわった。

天正年間、織田信長の命を受けた明智光秀が、丹波国平定戦「丹波攻め」を繰り広げた。同3年、丹波国に覇を唱えていた赤井直正との戦いでは、直正が光秀軍を挟み撃ちにする戦法「赤井の呼び込み戦法」を展開し、光秀は敗走。この作戦は、同県丹波篠山市の八上城主・波多野秀治が赤井方に寝返ったことに起因するともいわれ、直正と秀治との間にかねてからの密約があった可能性もあるという。光秀は同6年、再び黒井城を攻め、直正を病で失っていた赤井方は敗れ、黒井城は落城した。

「まつり」では、忍者ショーや地元の小学生による歴史学習の発表などがあった。地元の和太鼓グループ「春日戦国太鼓」は、組曲「丹波の赤鬼」を力強く奏でた。

クライマックスは、総勢50人ほどによる武者行列。ほら貝の音色を合図に会場近くの興禅寺を出発し、時おり「エイ、エイ、オー」と鬨の声を上げながらグラウンドを練り歩いた。

主催の黒井地区自治協議会の藤本修作会長は、「来年は明智光秀が主人公の大河ドラマ(麒麟がくる)があるので、黒井城まつりも今年以上に盛大にできれば」と話していた。

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