調査研究者 谷垣昭吉さん(丹波市氷上町氷上)

2019.12.08
たんばのひと特集

谷垣昭吉さん

福知山線など間口広く

JR福知山線の120年の歩みを記した年表の冊子、福知山線各駅の乗降客数の推移などをまとめた統計編の冊子をはじめ、「丹波国氷上郡藩主・領主一覧」「国勢調査による氷上郡・丹波市の人口・世帯数総覧」と題した冊子など、福知山線や郷土史、人口関係などを調査・研究し、手作りで冊子を作製。「ガリ版刷りをしたものもあり、これまでにまとめた冊子はどれほどあるか、わかりません」とほほえむ。

自宅には延べ80平方メートルほどの書庫があり、各種の年鑑、国勢調査報告書、地図、時刻表、全国の電話帳など、調査研究に欠かせない多様でおびただしい数の資料や書籍が並ぶ。さらには神戸市立図書館など市内外の図書館に足を運び、必要があれば東京の図書館にも出かける。

資料関係に夢中になるのは生来の気質のよう。「中学校時代、図書室にあった『大日本分県地図併官公署一覧』に首っ引きでした。全国の市町村名や大字名、人口などがまとめられた分厚い本で、放課後や休み時間に読みふけっていました」
高校卒業後、法務局で働き始めた。子どもの頃から国鉄にあこがれ、国鉄マンになりたかったが、高校時代の恩師の忠告で法務局勤務の道を選んだ。国鉄100周年を機に“国鉄愛”が再燃し、歴史や駅舎、線路、トンネルなどについて調査研究を始めた。以来、50年近くになる。やがて郷土史など、調査研究の間口が広がった。

養父市に事務所を構え、司法書士・行政書士として働く一方、これまでの国勢調査の統計を基に分析を加えた解説文を執筆している。74歳。冊子の入手希望者は、片岡・谷垣合同事務所(TEL079・662・3118)へ。

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