バスの安全「三ツ星」 基準以上の教育や車両充実 乗務員に酸素カプセル室整備

2020.01.18
ニュース丹波市地域地域

安全性評価認定三ツ星の認定証を手にする北野社長(中央)と、竹内和重取締役(左)、足立寿宏営業部長(右)=2020年1月9日午後2時24分、兵庫県丹波市氷上町氷上で

貸切バスを運行する兵庫県丹波市氷上町の「氷上観光」(北野政弘社長)が、日本バス協会が定める貸切バス安全性評価認定制度で最高ランクの三ツ星を取得した。同市では初めて。同社は「安全性の確保は際限がない。今後も追求していきたい」と話している。

安全性への取り組み、事故や行政処分の状況、運輸安全マネジメントの取り組み状況が評価点で、三ツ星を得るには、法令で定められている基準以上の取り組みが必要。

同社は、ドライバー16人、バス17両を所有。乗務員教育プログラムに基づき、年4回の研修を実施し、保険会社や事故対策機構などから外部講師を招いているほか、ドライブレコーダーの確認も行っている。乗務員には人間ドッグを受診させ、本社に疲れを取る酸素カプセル室を整備。運転中に運転手が突然、意識を失うなどした時に備え、乗客が押せる緊急停止ボタンがついた新型車両も導入した。

北野社長(56)は「安全にはコストがかかるが、安全こそが最良のサービス。安全な輸送をすることで社員が安心して働ける。地域貢献にもなる」と言い、「この3年間で、20年間無事故無違反で日本バス協会から永年勤続表彰を受けたドライバーが5人いる。それぞれがプロ意識を持って仕事をしてくれている」と喜んでいる。

2015年に一ツ星、2年前に二ツ星を取得していた。三ツ星の認証の有効は2年間。同協会によると、これまで全国1820事業者が認定を受け、うち三ツ星は、今年度で274事業者。

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