「赤鬼の居城」ビールポスターに 大河「麒麟がくる」機に キリンビールの販促用

2020.01.30
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黒井城跡の写真や赤井直正らのイラストをあしらったポスター=2020年1月27日午後2時11分、兵庫県丹波市氷上町成松で

キリンビール(本社・東京都)は、明智光秀が主人公のNHK大河ドラマ「麒麟がくる」の題字をデザインにあしらったビール「キリン一番搾り」を3月10日から本数限定で販売するのに合わせ、兵庫県丹波市の黒井城跡の写真や、光秀と激闘を演じた同城主・赤井(荻野)悪右衛門直正らのイラストを使用した販売促進用ポスターを製作した。ポスターは、丹波市内を中心に、兵庫県内の酒類販売店などで掲示される。同社は他県でも光秀ゆかりの地の写真を掲載したポスターを製作しているが、兵庫県内のゆかりの地が採用されるのは同市の黒井城跡が初めて。

ポスターには、空撮アーティスト・前田太陽さん(同市)が撮影した雲海に浮かぶ黒井城跡の写真を使用。イラストレーターの中川英明さん(同市)が描いた光秀と直正のイラストも掲載された。

「麒麟がくる」の題字と明智家の家紋とされる桔梗紋をプリントしたデザイン缶は、近畿圏と中部圏で販売。350ミリリットル缶を72万本ほど扱う。キリンビバレッジも、清涼飲料水「キリンレモン」のペットボトルラベルに題字などを使用した商品を同日から販売する。約38万4000本の出荷を予定している。

同市の谷口進一市長は「丹波市をPRできるチャンネルを最大限に活用したい」と話している。

天正年間、織田信長の命を受けた光秀が、丹波国平定戦「丹波攻め」を繰り広げた。同3年、丹波国に覇を唱えていた「丹波の赤鬼」の異名を持つ赤井直正との戦いでは、直正が光秀軍を挟み撃ちにする戦法「赤井の呼び込み戦法」を展開し、光秀は敗走。この作戦は、同県丹波篠山市の八上城主・波多野秀治が赤井方に寝返ったことに起因するともいわれ、直正と秀治との間にかねてからの密約があった可能性もあるという。光秀は同6年、再び黒井城を攻め、直正を病で失っていた赤井方は敗れ、黒井城は落城した。

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