大河スタート「ちまき」で地域PR 光秀ゆかりの地で2商品 食通して盛り上げに

2020.01.26
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「打ち勝って喜ぶ」の意味がこもった縁起がいいちまき=2020年1月17日午前11時36分、兵庫県丹波篠山市福井で

戦国武将・明智光秀を主人公にしたNHK大河ドラマ「麒麟がくる」の放送が始まり、高視聴率でスタートを切った。各地のゆかりのまちが大河を地域のPRにつなげようと、さまざまな取り組みを進める中、光秀が織田信長の命を受けて「丹波攻め」で攻め込んだ兵庫県丹波篠山市で、光秀の逸話に登場する「ちまき」を使った2つの新商品が誕生。戦国期に食べられていたちまきを再現したものではないが、共に光秀ゆかりの「食」を通して地域の盛り上げにつなげたい考えだ。

光秀と「ちまき」のエピソード

光秀とちまきに関するエピソードが登場するのは、江戸時代前期の書物「閑際筆記(かんさいひっき)」。光秀が織田信長に謀反を起こした「本能寺の変」の後、京の人が光秀にちまきを献上したと書かれている。

好物かどうかはわからないが、光秀はこのちまきを包みの葉を取らずに食べ、それを見た人が、光秀がうろたえていたゆえの出来事と解釈したのか、「大器の器ではない」と評したと伝わる。

「天下の謀反人」とされ、悪役のイメージが強かった光秀。そのため創作の可能性が高いが、光秀にはちまきに関する何らかのエピソードがあったのかもしれない。

ケンミン「地鶏と黒枝豆」大河のロゴも

ケンミン食品が開発した「丹波地鶏と黒枝豆のちまき」

神戸市に本社を置き、丹波篠山市泉に冷凍食品工場を構える「ケンミン食品株式会社」は19日、「丹波地鶏と黒枝豆のちまき」を発売した。同社の創業70周年記念企画で、NHKの許諾を得て、パッケージに「麒麟がくる」のタイトルロゴを使用している。

ブランド地鶏・丹波地鶏と同市特産の丹波黒枝豆、県内産の高級もち米・ヤマフクモチを使用した中華ちまき。地鶏を国産シイタケとともに煮込み、コクとうまみが詰まった出汁が黒枝豆やもち米の味を引き立てる。

地元の黒豆問屋「小田垣商店」と共同開発している冷凍の黒枝豆を他の商品に活用することから企画が始まり、大河決定を受け、光秀がちまきを食べていたというエピソードから新商品を考案した。

同社は、「商品を通じて、『丹波』をアピールすることで、地域貢献につなげたい」と言い、「素材の味を生かした製法で、ケンミンが培った技術が詰まっている。ぜひ味わってほしい」と話している。

焼きビーフンでおなじみの同社。同市には約40年前に工場を建設し、主力の冷凍ビーフンなどを製造している。同工場では、創始者の高村健民氏の製法を引き継ぎ、操業開始時から中華ちまきを製造しており、今も少量ながら「手包み」の技術を伝承している。

新商品は、150グラム5個入りで4000円(税込み)。同社のオンラインショップでのみ販売している。

専門店「打ち勝って喜ぶ」豪華ちまき

おくも丹波篠山黒豆肉粽の「丹波黒豆八宝粽」=2020年1月17日午前11時36分、兵庫県丹波篠山市福井で

同市大芋地区の福井にあり、地元産の黒大豆やもち米を使った台南式の中華粽(ちまき)の専門店「おくも丹波黒豆肉粽」では、「丹波黒豆八宝粽」の販売を開始。戦国武将が出陣前などに「打ち勝って、喜ぶ」と縁起を担いで食べた▽打ちアワビ▽勝ち栗▽昆布―などを入れた豪華ちまきだ。

台湾・台南の伝統的なスタイルの中華ちまきで、地元産の黒大豆や豚の角煮などの具材を笹の葉で包んで煮込む。好みで黒豆しょう油を使ったタレや黒豆きな粉をつけて食べる。八宝粽は、通常の肉粽をベースにアワビや栗、昆布を入れたバージョンで、武将に着想を得ていることから、通称「武将飯」とも呼んでいる。

全国でも珍しい中華ちまきの専門店を運営する仲谷佳子さん(42)は、以前から味はもちろん、笹の葉の殺菌効果があり、「賢い料理」と感銘を受けていたちまきをさらに広めるため、「おめでたい」「縁起が良い」要素を取り入れようと構想。武将の「打ち勝って―」の儀式「三献の儀」を知って八宝粽を考案し、光秀にゆかりがある丹波篠山が登場するかもしれない大河を機に商品化した。

仲谷さんは、「ずっと考えていたけれど、大河の決定に背中を押されて商品化できた」と笑顔。「武将気分を味わってもらいながら、お祝いの席や合格祈願の時に食べてもらえたらうれしい。丹波篠山にはたくさんおいしいものがあるというPRにもつながれば」と話している。

1個約300グラムで2、3人分、1100円(税別)。同店の営業時間は午前10時―午後6時。月曜定休。

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