彫刻で「力」を表現 彫刻家の中ハシ克シゲさん指導 作品作りの面白さ体感

2020.02.21
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真剣なまなざしで粘土と対峙し、「力」を表現する受講生ら=2020年2月15日午後2時42分、兵庫県丹波市春日町黒井で

国際的に活躍している芸術家から指導を受ける美術講座「アートスパイス」がこのほど、2日間に渡って兵庫県丹波市で開かれた。初日は学生を対象に彫刻を、2日目は一般も加え、絵画について教わった。受講生たちは、芸術家の感性や考え方に刺激を受けながら、作品作りの面白さを体感していた。

初日は、高校や小学校から計11人が受講。講師は、京都市立芸術大学美術学部彫刻専攻の中ハシ克シゲ教授が務めた。

中ハシさんは、「目に見えないものを形にしようとしたとき、彫刻の最も楽しい部分に出合える。目に見えている物を忠実に、リアルに、そのまま形づくる彫刻が最もつまらない彫刻だ」と力説し、「背中の後ろで右手を力強く握りしめてごらん。その見えない『力』を表現して」と制作課題を伝えた。

受講生たちは3キロの粘土を受け取ると、どのように「力」を表現すればよいのか悩み、中ハシさんから、「目の前に握りこぶしを持ってくると、その形にとらわれてしまう。自分の価値基準を信じ、他人の評価など気にしなくてよいから、思うがまま形にして」とアドバイスを受けると、目を閉じたまま粘土をひねったりして、それぞれが感じる「力」を真剣なまなざしで形にしていた。

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