新型肺炎患者に備え院内研修 「必要以上に怖がることはない」 職員に冷静な対応呼びかけ

2020.02.04
ニュース丹波市地域

汚染された空気が外に漏れない、専用の車いすで患者を感染症病棟に搬送する訓練を行う職員たち=2020年1月30日午後5時33分、兵庫県丹波市氷上町石生で

兵庫県丹波市にある県立丹波医療センターでこのほど、新型コロナウイルス患者の来院を想定した院内研修会があった。約60人が患者の受け入れ手順や、他の患者への感染を防ぐ対策を確認した。感染症用の救急外来で診察し、専用病棟で入院患者も受け入れる。

医療安全部感染管理認定看護師の柿原朱美さんが、主な感染経路は接触感染と飛沫感染とし、▽アルコールを含む消毒剤を使って手指衛生に努める▽マスクは鼻まで覆って顔に密着させ、正しく使うことが感染予防の第一―と説明した。

患者の来院を想定した机上訓練では、受付、看護師、医師への連絡体制や、他の来院者に感染が拡大しないよう、▽いったん病院建物の外に出て、救急外来診察室に誘導する▽聞き取り時に来院方法を聞き逃さない▽患者に接触する際は防護服を着用する―など、一つひとつの手順を確認し、汚染された空気が漏れない専用の車いすに乗せて専用病棟に運ぶところまで訓練した。

西崎朗・感染防止対策委員長(内科副院長)は、「今のところ感染力はそう強くない。まだ分からないことがたくさんあるが、『必要以上に怖がることはない』が、僕からのメッセージ」と、職員に冷静な対応を促した。

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