「まきんこの森」整備中 青木美子さん(丹波市春日町野村)

2020.03.14
たんばのひと

青木美子さん

子供達に森の遊び場を

自然離れが進む子どもたちに森の遊び場を提供しようと、所有する森の整備を仲間と進めながら、自然の楽しさや素晴らしさを体感してもらうイベントの企画・運営などを行う社団法人「遊森」の立ち上げに奮闘している。

自然学校の指導補助員をしていた20代の頃のニックネームから「まきんこの森」と命名した森は、自宅近くの「萬松寺」のそばにあり、戦後間もないころに植えられたスギ、ヒノキが林立する約2500平方メートルの人工林。所属する「丹波市木の駅実行委員会」のメンバーと一緒に2018年から整備を進め、チェーンソーで間伐を行うなど、薄暗い森に光を入れて広葉樹の森に転換しようとしている。子どもの遊び場のほかに、「木の駅」活動で春日町内から集めた木材の集積場として活用する構想も描いている。

幼少期、近所に男の子が多かったことや、今ほどゲーム機が普及していなかったことが“幸い”し、山では秘密基地を造ったり、川では泳いで魚を捕まえたりする野趣あふれる時代を過ごした。「森の中にいると心が落ち着く。自然が大好き。でも、ヘビは大の苦手で。おかげで誰よりも早くヘビを発見できるという優れた探知能力が身につきました」と笑う。

「自然の中での遊びを通して、どれくらいまでしたら危険か、どんなことをしたら痛い目にあうか、など身をもって経験した」と振り返り、「今の子どもたちはゲームに夢中で、周りの大人も『あれもだめ、これもだめ、危ない』と言い過ぎている節がある。子どもたちが自由な発想で好きなように森の中で過ごし、危険を回避できる力も身に着ける、そんな空間をつくりたいのです」。37歳。

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