ツバメと”Win-Win”?の虫 血を吸い暮らすシラミバエ

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イワツバメシラミバエに寄生されたイワツバメ

今年もツバメが越冬地の東南アジアから舞い戻り、人家の軒先などで巣づくりの様子が見られる季節となった。兵庫県丹波地域に飛来する数種のツバメの中の一種、イワツバメは同地域では主に橋桁に集団で巣を構えて繁殖するが、このイワツバメの飛来を誰よりも“心待ち”にしている昆虫がいる。「イワツバメシラミバエ」。羽が退化して飛ぶことができず、イワツバメの体にくっついて血を吸いながら暮らすハエの一種だ。

日本鳥学会会員で、イワツバメシラミバエの調査を行ったことがある片岡宣彦さん(60)によると、―シラミバエは、イワツバメの巣の中でさなぎの状態で越冬し、3月下旬、イワツバメが繁殖のために日本へ戻ってくるのに合わせて羽化する。「いわば、春に帰って来てくれるのをじっと待ち構えているわけです」

イワツバメが越冬地に帰った後の空っぽになった巣を調べると、1つの巣から180個ほどのさなぎが見つかったこともあるという。

羽化したてのイワツバメシラミバエ

片岡さんは、「普通、ダニやノミに大量に寄生されるとその宿主は弱るが、シラミバエはそうではないようだ。巣立ちが近づいたひなに10匹ほどくっついていたことがあったが、ひなは丸々と太っていて元気そのもの。何かウインウインの共生関係があるのでは」と話している。

サギなど、ほかの鳥にも寄生する種がいる。哺乳類にも寄生する種がおり、シカシラミバエなどが知られている。

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